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HSO-001は花粉症への効果の指標である抗体値を相乗的に下げました。この結果から、HSO-001によって効果がより早く得られかつ長期的に持続すると期待されます。

HSO-001は、アレルゲンの認識と免疫応答の誘導に重要な役割を果たすTLR4(Toll-like receptor 4)に対する新規かつ強力なアゴニストであり、ハウスダスト、スギ花粉、その他の樹木やイネ科植物の花粉などの既存の舌下免疫療法薬と組み合わせて使用します。HSO-001とアレルゲン(すなわち、舌下免疫療法薬)の併用は、マウス試験において、有効性のバイオマーカーであるアレルゲン特異的IgGおよびIgA値の上昇を、アレルゲン単独よりも最大7倍に誘導し、この増強効果は種々のアレルゲンでも認められたことから、既存の舌下免疫療法薬との併用療法への幅広い応用が期待されると考えています。また、HSO-001による、アレルゲンの舌下における免疫細胞による取り込みの増加、Tregの関与、肥満細胞におけるヒスタミン遊離の抑制を示唆するデータも得られています。このことから、臨床の現場においても、これらの作用を介して、舌下免疫療法の治療効果の増強や治療期間の短縮が期待できると考えています。また、アトピー性皮膚炎や喘息では、アレルゲン免疫療法がこれらのアレルギー疾患の重症度軽減に有効であることが報告されていることから、これらのアレルギー疾患への応用を検討しています。2024年にPhase 1試験を実施し、安全性と早期POCを確認する予定です。なお、HISHOHは2021年に第一三共株式会社とライセンシング契約を締結し、HSO-001の実施権の許諾を得て、アレルゲン免疫療法についての開発を進めています。